ゴム製品の品質向上を目指す!離型剤の塗布方法と不良原因、対策まとめ【中国語訳付き】

ゴム基礎知識

ワタナベ
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ゴム業界で働く中で気付いた事を
日々コラムとして執筆していきます。
今回はVol.38ゴム製品の品質向上を目指す!離型剤の塗布方法と不良原因、対策まとめ
というコラムを書いていきます。

ゴム製品の製造において、離型剤は非常に重要な役割を果たします。正しい塗布方法が守られなければ、製品に欠けや損傷、さらには金型汚れが発生し、最終的な品質に大きな影響を与えます。この記事では、離型剤の塗布方法、よくある不良原因、そしてその対策について詳しく解説します。


離型剤の塗布方法

離型剤はゴム製品が金型からスムーズに取り出せるようにするために使用されます。適切な塗布方法を守ることで、製品品質の向上と生産効率の改善が実現できます。

1. スプレー容器の選定と管理

離型剤を塗布するためには、適切なスプレー容器の選択とその管理が重要です。以下の点をチェックしましょう:

  • 圧力スプレー容器:一定の圧力で均等に離型剤を塗布することができます。
  • エアレススプレー:より細かく均等な霧状で塗布できるため、高精度が求められる場合に有効です。
  • 定期的な点検:スプレーノズルが詰まっていないか、容器内の残量を確認し、スプレーガンの状態を常にチェックすることが重要です。

(出典)https://www.anest-iwata.co.jp/products-and-support/coating-equipment/mold-release-agent/tof1-h

(出典)https://www.monotaro.com/note/readingseries/tosouqa/0209/

2. スプレー方法

スプレー方法は、製品品質に直結します。以下のポイントを守りましょう:

  • スプレーの距離:スプレー容器と金型の距離は約20~30cmが適切です。近すぎると過剰に塗布され、遠すぎると膜が薄くなります。
  • スプレー角度と速度:スプレーガンは金型に対して垂直に近い角度で均等に動かし、一定の速度で動かします。これにより均一に離型剤が塗布されます。
  • スプレー量の管理:過剰に塗布せず、薄く何度もスプレーすることで、均等な膜厚を実現します。

3. 乾燥時間と環境管理

離型剤は塗布後に十分に乾燥させることが必要です。乾燥不良を防ぐため、温度や湿度が管理された環境で乾燥を行うようにしましょう。乾燥時間は使用する離型剤により異なりますので、製造元の推奨に従うことが大切です。


離型剤による不良原因

離型剤の塗布方法が不適切だと、様々な不良が発生します。以下は、よくある不良原因です。

1. 型汚れ

  • 原因:過剰な離型剤の塗布や不均一な塗布により、型表面に離型剤が残り、汚れとして蓄積します。
  • 影響:金型が摩耗し、製品にムラや欠けが生じ、取り出し時に問題が発生します。

2. 製品の欠けや損傷

  • 原因:離型剤が不均等に塗布されている場合、金型との摩擦が大きくなり、ゴム製品が金型に引っかかり、欠けや損傷が発生します。また、乾燥不良や成形不良も原因となります。
  • 影響:製品の強度や外観に影響を与え、最終的に顧客満足度の低下や信頼性の損失に繋がります。

3. 取り出し困難

  • 原因:離型剤が薄すぎたり、乾燥不十分で金型に残ると、ゴムが型に付着し、取り出しが困難になります。
  • 影響:製品が金型に引っかかることで、破損や傷が発生し、生産効率が低下します。

離型剤の不良対策

不良を防ぐためには、以下の対策を徹底することが重要です。

1. 適切な離型剤の使用

  • 過剰塗布を避ける:適量を使用し、均等に塗布します。過剰塗布を避けることで型汚れを防ぎます。
  • 均等な塗布:スプレーガンの距離や角度、動きに注意し、離型剤を均一に塗布します。

2. 金型の定期的なメンテナンス

  • 金型の清掃:金型表面に残った離型剤や汚れを定期的に除去します。金型の状態が良好でないと、製品に不良が発生します。
  • 型合わせの確認:金型が適切に合わせられているか、摩耗や損傷がないかを確認します。

3. 適切な乾燥時間と環境

  • 乾燥の確認:離型剤が完全に乾燥したことを確認してから成形を開始します。乾燥時間が足りないと、型に残留物が残り、不良を引き起こします。
  • 乾燥環境の管理:温度や湿度が適切な環境で乾燥を行うことで、離型剤の膜厚を均等に保つことができます。

まとめ

離型剤の塗布方法はゴム製品の品質を守る上で非常に重要です。適切なスプレー容器の選定や塗布方法、乾燥時間を管理することで、型汚れや製品の欠け・損傷を防ぐことができます。定期的な金型のメンテナンスや乾燥環境の管理を行い、不良のリスクを減らすことで、生産性を向上させ、顧客満足度を高めることができます。品質向上を目指して、これらのポイントをしっかりと押さえ、安定した製造プロセスを実現しましょう。

中国語版

提升橡胶产品质量!模具脱模剂涂布方法、不良原因及对策总结

在橡胶产品的生产过程中,模具脱模剂起着至关重要的作用。只有采用正确的涂布方法,才能有效避免产品缺损、损伤以及模具污染等问题,确保最终产品的质量。本文将详细介绍模具脱模剂的涂布方法、常见的不良原因以及相应的对策。


模具脱模剂的涂布方法

模具脱模剂的作用是使橡胶产品能够顺利从模具中取出,避免橡胶与模具之间的摩擦。采用适当的涂布方法可以有效提高产品质量,并改善生产效率。

1. 选择和管理适当的喷雾容器

涂布模具脱模剂时,选择合适的喷雾容器并对其进行管理非常重要。以下几点需要特别注意:

  • 压力喷雾容器:压力喷雾容器能够提供稳定的压力,从而均匀地涂布脱模剂。
  • 无气喷雾器:无气喷雾器可以喷出更细腻、更均匀的雾状,适用于精度要求较高的生产环境。
  • 定期检查:定期检查喷雾器的喷嘴是否堵塞,并确保容器内脱模剂的剩余量充足。

2. 喷雾方法

喷雾方法直接影响到脱模剂的涂布质量。遵循以下原则,可以确保涂布均匀,避免出现不良:

  • 喷雾距离:喷雾容器与模具表面之间的距离应保持在20~30厘米之间。如果距离过近,脱模剂可能涂布过量;如果距离过远,涂层会过薄。
  • 喷雾角度与速度:喷雾器应尽量与模具表面垂直,并保持一定的喷射速度,确保脱模剂均匀涂布。
  • 喷雾量的控制:避免涂布过量,推荐采用多次薄涂的方式,这样能够确保膜厚均匀。

3. 干燥时间与环境管理

涂布脱模剂后,必须确保其充分干燥。干燥不充分会导致脱模剂残留在模具表面,影响后续的生产过程。干燥时间根据所使用的脱模剂类型有所不同,最好按照厂商的建议进行调整。同时,确保干燥环境的温度和湿度适宜,以保证脱模剂均匀干燥。


模具脱模剂不良原因

不正确的涂布方法会导致各种不良情况的发生,影响产品质量。以下是常见的不良原因:

1. 模具污染

  • 原因:过量使用脱模剂或涂布不均匀,导致脱模剂残留在模具表面,逐渐积累形成污染。
  • 影响:模具表面磨损,产品出现涂层不均、缺损或划痕,取出产品时出现困难。

2. 产品缺损与损伤

  • 原因:涂布不均匀导致摩擦过大,橡胶与模具粘连,取出时导致产品缺损或表面划伤。
  • 影响:影响产品外观和强度,导致客户不满和信任度下降。

3. 取出困难

  • 原因:脱模剂涂布不足,或者脱模剂干燥不完全,导致橡胶产品与模具黏附。
  • 影响:取出产品时,产品容易损坏或受损,生产效率降低。

模具脱模剂不良的对策

为了避免上述不良问题的发生,采取以下措施至关重要:

1. 正确使用脱模剂

  • 避免过量使用:脱模剂涂布应适量,避免过多或过少,确保涂层均匀。
  • 均匀涂布:在涂布时,保持喷雾器的距离、角度和移动速度一致,确保涂布均匀。

2. 定期维护模具

  • 定期清洁模具:模具表面应定期清洁,去除脱模剂和污垢。模具维护良好,能够避免污染和减少不良的发生。
  • 检查模具对接:确保模具正确对接,避免因模具不合适而导致的产品缺损。

3. 适当的干燥时间和环境

  • 确保干燥:涂布脱模剂后,确保其充分干燥后再进行成型,以防干燥不足导致的脱模剂残留。
  • 控制干燥环境:管理好干燥环境的温度和湿度,确保脱模剂的膜厚均匀。

结论

模具脱模剂的涂布方法对橡胶产品的质量至关重要。通过选择合适的喷雾容器、正确的喷雾方法、合理的干燥时间和环境管理,可以有效避免型污、产品缺损和损伤等问题,从而提高生产效率和产品质量。通过定期清洁和维护模具,以及控制涂布量和涂布均匀性,可以确保生产过程顺利,最终确保客户满意度和品牌声誉。

ワタナベ

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ゴム業界に20年以上勤務し、海外拠点で事業責任者として10年以上勤務するゴムの専門家です。

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